小売業 2018 8 18
小売業が怖いのは、
主力商品が売れないと、急速に現金を失い、
その上、主力商品までも失うことになります。
翌月には、仕入れ先から、
仕入れた商品代金の請求書が来ることになります。
店舗を借りていれば賃料を払う必要があります。
手持ち資金がなければ、
主力商品をセールと称して、
「30%OFF」や「50%OFF」で「たたき売り」して、
現金を捻出する必要があります。
小売業は、誰でも始められる商売ですが、
誰もが失敗する商売でもあります。
小売業とは、既存の経営理論が通用しない分野であると言えます。
優等生よりも「奇人・変人」の方が成功するかもしれません。
(そういえば、小売業で大成功した人に優等生はいません)
つまり、経営理論を学ぶ人よりも、
自分で経営理論を打ち立てるような人でないと、
成功は難しいと言えるかもしれません。
ところで、評論家の話によると、
アマゾン創設者のベゾス氏は、
インターネットの小売業を本屋から始めた理由として、
本ならば、食品のように賞味期限というものはなく、
衣料品のように流行もないので、
在庫処分セールをする必要はないからという。
実際の店舗を経営するのも難しいが、
インターネットの店舗の経営も難しいと言えるでしょう。
こんな「口コミ」を読んだことがあります。
「これは絶対に売れる」と思って、
トップページにでかでかと掲示をしたのに全く売れない。
一方、「これは、売れない」と思って、
ホームページの下のほうに掲示した商品なのに、
消費者は、わざわざホームページを下へスクロールして買ってくれた。
これほどまでに消費者の動向は「気まぐれ」です。
だからこそ、小売業は試行錯誤を重ねることになりますが、
失敗する時は、小さく失敗することです。
つまり、最初は「実験的な販売」を試してみるべきです。
さて、私の体験談を書きましょう。
大学生の時に、魚屋でアルバイトをしましたが、
どんなに頑張っても売ることができませんでした。
主婦の商品知識と価格知識には勝つことができませんでした。
そこで、私は、主婦相手の商売はやめて、
男性に「魚を買いませんか」と声をかけたのです。
意外なことに男性たちは気前よく買ってくれました。
こうして、私は、仕入れたものを全部売り切りました。